ハードディスクは大きさや容量を決める前に、まずインターフェイスを考えなければならない。自作派が使うハードディスクでは、IDEあるいはATAと呼ばれたハードディスクが主役だった時代が長く続いたが、今やもうSATA(シリアルATA)が主流となってる。

従来のパラレル転送からシリアル転送に

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データの転送速度を高速化したもの。大容量のファイルを扱う時代には不可欠な性能強化といえる。具体的には、パラレル転送で限界だった133.3Mbytes/sec(UMDA6)から、とりあえず150Mbytes/secになった。この数値だけではそれほど変わらないようにも感じるが、あくまでこれはSATA・1(SATAl.O)の話。そろそろ現れるSATA-IIIでは600Mbytes/secが見込まれている。

ようは、圧倒的に早いのだ。SATAのメリットは他にも多い。マスター/スレーブの概念を廃止したことにより、構造が単純になった。それに合わせケーブルも細く、自作派が悩みがちなケース内の大混線からも開放される。

さらにホットスワップにも対応したので、マザーボード側もホットスワップに対応していれば、モパイルラックでOSの使い分けなんてことも自由だ。ただし、もしSATA・Ⅲに飛びつくならSATAⅠとSATA-Ⅲでは使用するケーブルが異なることだけは注意しておこう。

ハードディスクのインターフェイスにeSATAという規格がある。これは今までの自作派であればどことなく「拡張」(enhanced)なのか?と思いがちだが、実際にはIExternaUのこと。SATAl.Oaを外付けハードディスク向けにチューニングし た規格である。USB2.0に比べ2倍以上の転送速度を持ち、もちろんホットプラグに対応しているので抜き差しは自由だ。ただしあくまで「外付け用」であり、OSをインストールするメインドライブには使えないことを心得ておこう。

過去からの自作派に限らず、次のPCを買い替えるにあたって「次は自作で」と考えている人でも、前に使っていたハードディスクをどうするかは悩むところだ。昨今の大容量ハードディスクには、OSやソフトウェアの他に、大切なデータが無数に保存しであるもの。それらをパックアップする方法はさまざまだが、テレビ録画など個々のファイルサイズが大きいとパックアップに苦労する。

ここで、は以前のハードディスクに保存されているデータを、最も簡単に新しいPCで使う方法を考える。それは「ハードディスクをそのまま使う」ことだ。

少し前のハードディスクなら、インターフェイスはSATAではなく、IDEであろう。背面にハードディスクの幅の半分以上を占める細長い長方形の端子があれば、それがIDEだ。多くのマザーボードには、IDEインターフェイスも搭載されている。ただし、これはDVDドライブをはじめとする光学ドライブ用のもの。

IDEは既知の通り、1本のインターフェイスにマスター/スレープで2台の機器を接続するので、マスターをハードディスクで、スレーブにDVDドライブをといった接続は可能である。ただし以前のように2本あったIDEも、今ではほとんど1本しかない。主流になるSATAに対して、「まだ使うならどうぞ」とフォローする程度の役割でしかないのだ。

今持っているIDEハードディスクを使うなら、基本ディスクにも使えるが、たとえば古いPCからそっくりそのままハードディスクを移設しでも、OSがそのまま使えるとは限らない。ハードウェアの違いによって、結局はOSを再インストール(もしくは上書きでインストール)しなければ動作しないので、あくまで「データ用」としてf吏うことにしよう。

データ用として接続し、まずは新しく装着したハードディスクにデータをパックアップ。その後にフォーマットしてしまい、改めてデータ用ドライブとして使うことになる。

ハードディスクの憧能

ハードディスク選ぴのポイントはいくつかある。まずは軸受け。これは現在ほほ流体となり、選ぶ必要がなくなってきた。次に回転数。7200rpmや10000rpmといったあたりが主流だが、特に10000rpmが際立つて速く感じることもない。回転 数が高ければ結構な値段になるので、あまり予算がなければ7200rpmでも十分。同じ予算なら、そこに費用をかけるよりも容量に投じた方が得策だ。
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続いてキャッシュ容量。これは多いほどよい。キャッシュ容量とはCPUとのやり取りの中で、一時的にデータを保管しておく場所のことで、これがあると繰り返して読み出すデータをハードディスクに毎回保存せずにやりとりしたり、ハードディスクの 動作に余裕があるときに書き込むといった「遅延書き込み」によって全体のパフォーマンスが向上する。

少なくとも1MBや2MBといった容量の小さなものは安価だがあまり好ましくない。OSやソフトウェアが重たくなるにつれ、ハードディスクへのアクセスもその都度大きな容量を要求する。

キャッシュが少ないとそのたびに「正直に」ディスク表面からデータを拾ってこなければならず、体感速度にしてもかなり遅く感じることがある。PCから聞こえるカサカサ音が止まらないのは精神的に追い詰められるので、キャッシュ容量については8MBは欲しいところだ。

性能で選ぶ基準としては、もっとも重要なのが「容量」である。数年前まで100GB程度、10年前なら100MBだったのだから、今の大容量は信じがたいほどの進化だ(今は単位が違うと嘆くエルダーも多い)。今の主流は500GB前後。それほど必要ないと思えば250B程度を積んでおこう。

マザーボードによって、SATAのハードディスクを6台程度まで積めるものがあるが、あとから増設することを考えず、できれば1-2台で済ますような設計にしておく。ハードディスクが増えると、ドライブが増えファイルの管理が面倒になる。決してスマートな環境とはいえない。

OSやソフトウェアで使う容量はせいぜい10GBなので、果たしてこのような大容量が必要なのかという疑問を感じるかもしれないが、ビデオデータなど1ファイルで数GBのファイルを扱うのが当たり前なのだから、現在ではデータ保存のためにハードディスクがあると考えよう。OSやソフトウェアをインストールするものというなら、それは古い考え方だ。

それにしてもハードディスク2台で1TBになってしまうのだから、時代は進んだものだ…
今のハードディスクがデータ保存主体の用途というなら、あとから追加するドライブがあってもよいのではないかと思うかもしれない。前項では「ドライブが増えるばかりで煩わしい」ようなことを述べた。しかしデータ用なら、確かに適度な増設は使い分けの上で便利とも言える。

ただし「容量が足りなくなったから」といって内蔵ドライブを次々と増やすのはあまり美しくない。ケース(後述)にはいくつものベイがあるが、これが満タンになるような状況はどうだろうか。

そこで、もしハードディスクを足すなら、ホットプラグに対応した外付けドライブや、モパイルラックを使う方法はいかがだろうか。特にモパイルラックは内蔵ハードディスクを搭載するため、外付けの「箱入りドライブ」よりも安価だ。さらにUSB に接続するタイプのモパイルラックを使えば、ホットプラグにも対応できる。昔のフロッピーディスクやMOを使うような感覚で、大容量ハードディスクを付け替えながら使えばよい。
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